HTML アクセシビリティモードの概要

aDesigner("エーデザイナー") HTML アクセシビリティモードは、視覚障害者や高齢者にもアクセスしやすく使いやすいウェブページを作れるように、ウェブページ制作者を支援するツールです。

ウェブ・アクセシビリティ とは、ワールド・ワイド・ウェブが誰にとっても、特に障害者や高齢者にとっても、簡単にアクセスできる(アクセシブルである)ことを指します。 ウェブが生活に深く浸透してきている現在、ウェブ・アクセシビリティを確保することは、障害者や高齢者の生活の質の向上につながると言っても大げさではありません。 また、米国におけるリハビリテーション法508条の施行(2001年)や、日本における JIS 規格の制定(2004年)など、最近の社会環境の変化も、ウェブページ制作者に対して自分たちのウェブページをアクセシブルにすることを求めています。

ウェブページを読み上げる IBM ホームページリーダーのような音声ブラウザは、視覚障害者のウェブアクセスの道を拓きました。 しかし、最近のウェブページは高度にビジュアル化され、音声ブラウザでのアクセスが困難になってきています。 問題は、このことにウェブページ制作者(多くの場合、若い晴眼者でしょう)が気づきにくいということです。 aDesigner はこのような問題に対処するために、ウェブページ制作者側が使用するツールです。 aDesigner を使うことにより、ウェブページ制作者は、自分のウェブページが視覚障害者(全盲ユーザーやロービジョンユーザー)にとってアクセシビリティやユーザビリティにおいて問題がないかどうかチェックすることができます。 このツールの特徴の一つは、音声ブラウザによるアクセスのしづらさや、ロービジョンユーザの実際の見え方をシミュレートして表示する機能です。 これにより、ウェブページ制作者はアクセシビリティやユーザビリティの問題を直観的に理解することができるようになります。 また、このツールは、ウェブページ中の色やフォントサイズ、画像の ALT 属性(代替テキスト)の適切さや冗長さ、ページ内リンクの適切さなどをチェックします。 さらに、従来のアクセシビリティ・チェッカーと同様に、アクセシビリティ・ガイドラインへの準拠度もチェックします。 チェックの結果検出された問題点(エラー)はリスト表示されます。 また、ウェブページ全体に対する評価も表示されます。 ウェブページ制作者は、シミュレーション結果を見ながらリスト表示されたエラーを修正していくことにより、ウェブページのアクセシビリティやユーザビリティを向上させることができます。

関連項目

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